表現する人が、孤立しない社会へ。


 ワオンプロジェクトは、2007年に若手表現者の支援活動から始まりました。作品を発表する場を持ちにくい人たちに、小さくても実践できる機会をひらくことが、活動の出発点でした。

 

その後、まちの文化拠点、読書やメディアの場、メタバース上の学び、AI時代の表現支援へと活動領域を広げてきました。時代や技術の変化に応じながらも、一貫して取り組んできたのは、文化や表現に参加するための入口を増やすことです。

 

この歩みは、単なる事業の拡大ではありません。表現に出会う場所をつくり、自分の言葉で考え、学ぶ時間を育て、個人や地域から生まれた表現を社会へ届けるための仕組みを、少しずつ積み重ねてきた記録です。

 

現在掲げている「出会いをつくる」「学びを育てる」「表現を届ける」という3つの入口は、これまでの実践の中から生まれたワオンプロジェクトの活動設計です。文化の隙間に小さな居場所をつくり、鑑賞者が参加者へ、参加者が表現者へと移行していく循環を育てています。


2007年〜2012年

若手表現者の支援活動を開始
大阪・日本橋を拠点に、日替わり店主制のオルタナティブスペース「アトリエ輪音」を運営。作品を発表する場を持ちにくい若手表現者38組に、展示・交流・実践の機会を提供しました。

 

2012年〜2021年
住み開き511を開始
代表の住居を公共の場としてひらき、8000人以上の人が訪れ、語り、表現に触れる小さな文化拠点として運営。特別な施設ではなく、暮らしの延長に文化の入口をつくる試みとなりました。

 

2013年〜2021年
クリエイティブアウォード関西を開始
関西で活動する表現者やクリエイター約180組に光をあて、作品や活動を紹介・発信する年1回のアワードとして展開。地域に根ざした創作を社会へ届ける仕組みづくりに取り組みました。

 

2014年〜2021年

具体大学を開始

鑑賞者を応援する1年間の美術史講座として開催。専門知識の有無にかかわらず、具体美術協会をはじめとする現代美術の背景に触れながら、作品を自分の言葉で見つめ、語るための入口をつくりました。(動画配信も行い、最大再生数は1万回)

 

2015年〜
フリーペーパー専門店「はっち」開設
全国のフリーペーパーやZINE、リトルプレスと出会う場として、大阪で継続運営。常時200種類以上の冊子を設置し、商業流通では届きにくい個人や地域のメディアに、読者との接点をつくっています。

 

2017年〜
フリーペーパー・オブ・ザ・イヤー開始
図書館などとも連携し、フリーペーパー文化を紹介・共有する公募型プロジェクトとして全国展開。各地で生まれる小さなメディアを可視化し、巡回展や紹介を通じて新たな読者との出会いを生み出しています。

 

2019年〜
スマートフォンフィルムフェスティバル開始

スマートフォンによる映像制作を通じて、誰もが身近な機材で表現を発信できる無料参加の映画祭として展開。毎年約100作品の応募があり、高価な機材や専門的な環境がなくても、個人の視点や地域の物語を社会へ届けられる機会をつくっています。

 

2019年〜

読書会活動「めめんとブックス」を継続
本を読むだけでなく、自分の言葉で考え、対話する場をつくる読書会活動を京都・大阪・メタバースで毎月4回、年間48回開催。読書を個人の体験にとどめず、問いや感想を共有することで、学びとつながりを育てています。

 

2024年〜
メタバース芸大REST開校
メタバース上で、誰もが無償で参加できるリベラルアーツの学びの場を運営。授業参加者は各回約50名、年間約2,000人が参加。場所や属性に縛られず、文化芸術や思想に触れられる新しい学びの入口をつくっています。

 

2025年〜
AIアートギャラリーREST開設
AIと人間の共創表現を扱う展示・対話の場として、大阪で運営。AI時代における作家性、創造性、鑑賞のあり方を問い直し、新しい表現を社会と接続する場をつ個展、グループ展の開催を通してつくっています。

 

2026年〜
京都AI文芸賞を開始
「AI時代の文学表現、文学アワードを問い直す」公募型文芸賞として、京都を題材に作品を募集。人間とAIの関係を創作の現場から考え、文学の入口を広げる取り組みにチャレンジしています。

 

2026年〜
さいはて映画祭を開始
地域や個人の記憶、風景、物語をすくい上げ、中心から離れた場所にある表現を社会へ届ける映画祭として展開。どの場所にも固有の中心があるという視点から、あたらしい「テーマ型ご当地映画祭」にチャレンジしています。